東京における借地契約の更新料の相場について
借地契約と言えば、その契約期間は20年や30年と長期にわたりますので、契約更新も忘れがちかもしれません。
しかし、更新の際には更新料の授受をもって更新契約を交わすことが多いのですが、更新料の相場をご存知ないという地主さんや借地人さんが意外と多いのです。
今回はこの借地契約の更新における更新料の相場について、少しお話しをしたいと思います。
①借地人さんに更新料の支払い義務はあるのか?
更新料の支払い義務については、土地賃貸借契約書に明確に更新料の支払い義務とその金額についての記載がないと、必ずしも更新料の支払い義務があるとは言えないということは以前の記事(東京で借地権を更新するときに知っておきたいこと)でもお伝えしましたので、時間のある方はご参照ください。
②東京の借地契約の更新料の目安は?
では、更新料の目安についてですが、東京に限らず、関東圏内の都市部においても同じように考えても良いかと思いますが、更新料の目安は『借地権価格の5%~10%』となります。
最近では5%程度とするケースが多いように感じますが、従来通り10%とする場合、それ以上の金額とする場合など、個別の事情もあるので一概には言えませんので目安としてお考え下さい。
なお、具体的な計算方法は次回(東京の借地における更新料や各種承諾料の具体的な計算方法)に詳しくご説明させて頂きますので、お時間のある方はご参照ください。
③借地の更新料は分割払いが可能か?
借地の更新料はまとまった金額となることが多いので、一度に支払いが難しいという場合もあるかと思います。
借地の更新料は原則として、現金一括払いとなりますが、地主さんの了承が得られれば分割払いとすることも可能です。
中には更新料を毎月の地代に上乗せする方式を取る例もあります。
地主さんも借地の更新料が全く受け取れことになるよりは、分割でも更新料を受け取りたいと考える場合もありますので、現金一括払いが難しい場合、更新料を不払いとするよりも、更新料分割払いの交渉をしてでも、地主さんとの関係は良好に保つ方が良いかと思います。
以上、更新料の相場についてのご説明でした。
詳細は、弊社アバンダンスの代表中川祐治の著書『底地・借地で困ったときに最初に読む本』のP80に記載してありますので、是非、ご参照ください。